星雲の静けさ

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「あ、そうだ!屋台見ようよ。うち金魚すくいやりたい」  階段を登りきり屋台に気付くとまた笑顔をこぼす。その姿はありのままの子供みたく天真爛漫で邪気が感じられない。それになぜか今の浴衣が余計似合うように感じた。 「いいね家に水槽があるからそこで飼ってみよう」 「えへへ、いっぱい取ってもちゃんと飼ってよ?」 「何を言う。美月が家に来たときに餌あげるんだよ」 「えーっ、毎日?」 「嫌?」 「うー。いやな訳ないじゃん意地悪ー」 「お互い様。いじると楽しいし」  その言葉に驚いたのか目を見開き小さく「ドS」と毒づいて頬を膨らませた。
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