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「……優あったかい」
「暑くない?」
「……暑くない、いい匂いがする」
ようやく瞼が開き起きた。しかし、立たせようとゆっくり立ち上がるが足元がふらついて危うく転びそうになる。周りが暗いため、足元が良く見えなかった。
「大丈夫か?なんなら抱えてもいいよ?」
「……頑張る」
夕方通った道がずいぶんと険しい山道に見え、暗闇のせいなのか背筋にむしずがはしった。
とはいえ、美月を家に帰さなければならない、疲れていることは間違いがなかった。
穏やかに流れていた風はいつしかやんでいた。
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