星雲の静けさ

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 日差しが傾きオレンジ色が部屋を照らしはじめた。  日中、掃除をしたのでやることがなくなり扇風機の前であぐらをかいた。  子供みたく声を通すとそれが所々途切れて声が多重になる。これを繰り返し暇をつぶしていると机の上の携帯がバイブレーションと共に私の好きな曲を流した。  開いた携帯には小内美月(おないみづき)と書いてあった。 「優、今日うちの地元のお祭り行かない?」 「……わかった」 「そうこなくちゃ、久々なんだから。じゃあ甚平(じんべい)着てきてね。7時に駅の出入り口で待ってるから」  電話が切れる。 ふと時計を見ると五時半を過ぎた所で今から支度をしても十分に間に合う。  ふと思い出した。今日、親父は兼ねてから計画していた会社での飲み会で遅くなる、電話しなくても正午までに帰れば何も支障はないと。  それから自分の部屋に入り着替え始めることにした。
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