2人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
では世界観の説明をいたします。
この世界には『露(つゆ)』と『霧(きり)』という二つの組織が存在しています。
その二つの組織は国の頂点を廻って長い間争い続けており、そのため民に重い税金や労働が徴収されてきました。
そんな酷い条件下でも人々は必死に暮らしていました。
しかし、ある年を境に争いは過激化し、暮らしは更にきつくなっていきます。
お金を大量に所有している人は自らの肥やしを必死に増やすために、只でさえ苦しい生活を強いられている民から更にお金や食料を奪いとりました。
その生活に耐えることの出来なかった人々はどんどん死んでしまいます。
そんな中、数人の民が集まり、ある計画を立てました。
それは露と霧のどちらも倒してしまおう、という計画です。
「争い中はもちろんのこと、どちらかが勝ち、この国の頂点を極めたところで今の生活が変わるのだろうか?
いや、多少よくなったとしても変わりはしないだろう。
彼奴等は民や金などの全てを我が物にしたいが為に動いているのだ。
それならば、自分達で作らねばならない」
そう誰かが言ったからです。
その意見に賛同し集まった数は二つの組織に対抗するにはあまりに少なかったといいます。
しかし、彼等はめげませんでした。
彼等は二つの組織にそのその存在が決して知られないよう陰で動きました。
時に情報を操り、時に闇に乗じて暗殺を行い。
その小さな組織の名を『蝉(せみ)』と言います。
彼等は今日も計画を進めていきます。
いつか、自由を掴みとることのできるその日を信じて……
これで はじめに の章は終わりです。
本文にお進みください(^-^)
最初のコメントを投稿しよう!