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数時間経って私は少し落ち着き窓を開けた。
冷たい空気が部屋に流れ込む。
結局、学校は休みをとった。
泣きじゃくる私を見て、お母さんが先生に連絡したようだ。
お母さんも会社には行かず二人で家の中にいた。
ふと外に目をやると雪だるまが万歳をして立っていた。
顔はなかったが、なんだか笑っている様に見えて無性に腹が立った。
私は長靴を履いて、雪だるまを蹴って崩す。
崩れた雪だるまをさらに踏みつけ、後が残らないようにしたかった。
「何してるの明日香。寒かけん中に入ってなさい。」
言われた通りに家に入る。
一度振り返ると、雪だるまの形は見る影もなくなり、これでバアちゃんが帰ってきても見なくてすむなと思った。
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