バアちゃんのなる木

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  夕方になり、お母さんが夕食の準備を始めた。 それはいつもと同じ光景で… 一つ違うのは、コタツに入りお茶をすすりながらテレビを見ているバアちゃんが居ないということ。 ぽっかり空いたその空間のコタツの上には煎餅が何枚か置かれていた。 私は一枚それを取って口に運ぶ。 なんとなくテレビをつけ、バアちゃんがいつも座る場所へ座った。 何だか落ち着かずお茶を煎れよう立った瞬間にタイミングよく電話が鳴った。  
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