虹の彼方へ

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  夏月が風邪を引いたと言って学校を休みだして3日目になった。 いつも近くにいると直ぐにああだ、こうだといちゃもんをつけてきて面倒くさかったけど、居ないなら居ないで少しだけ寂しかった。 「ただいまぁ。後でちょっと夏月んとこまで行ってくるけん」 「あら?お見舞い?さすがに未来の旦那は違うねぇ」 「うるさいなぁ」 いつも母さんはこうだ。僕たちを結婚させるつもりらしい。 そりゃ小さいころに約束なんかしたかもしんないけど、まだ子供だった頃だ。 てかまだ14なんですけど… それに母さんは知らないだろうけど……あいつ結構、男子に人気あんだよ。 無言のまま僕は着替えるため自分の部屋の二階へ上った。  
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