バアちゃんのなる木

4/18
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
  母親の声に飛び起きる。私はこの日を待っていた。 パジャマのまま玄関を開ける。 「うわぁー」 感嘆の声が自然と出る。そして微笑む。昨日までとは全く違う様に見える世界。銀世界。 私は嬉しくて嬉しくてクルクル回ったりしながら天を仰いでいた。 「そがんはしゃぐと今に転けるぞ!」 「大丈夫ばい。バアちゃんも一緒に雪だるま作ろうよ」 「しょうがなかね」 嫌そう言いながらもバアちゃんは私と雪だるまを作ってくれた。  
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!