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返事はない。
息はしている。
俺は急いで救急車を呼んで何をしていいか分からず部屋を徘徊した。
救急車に運ばれて病院に着くと俺は待合室で待たされた。
「何だよ…死んだりしねぇよな……」
不安と恐怖が一度に襲ってきた。
動揺している自分が苛立ってしょうがない。
陸に煙草を貰っておけば良かったと振り返る。こんな時に大人たちは一服して心を落ち着かせるのだろう。
イライラしている俺に看護師が話しかけてきた。
「ご家族の方ですか?」
「は?あぁそうだけど」
無愛想に答える。
「先生から話があるそうです。こちらへどうぞ」
言われるがままその看護師の後に続く。
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