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飯を食ったらやることは帰るだけだ。テストは今日で終わり。
学校の前に坂道を作ろうなんて考えた奴はきっと生徒の気持ちを考えなかったに違いない。帰りは下りだからまだ許してやろう。
虎鉄は自転車で準は電車。帰る方法は全員バラバラだ。
まあそんなことは気にせず、1人黙々と歩いていた。
「危ないよ」
細い路地を曲がった時、後ろから声がかかると同時に背中に強い衝撃が走った。
え?と頭が呟いてから、背中に痛みが走り、後頭部が割れるような音がした。
やべえぞ。これは死ぬ。体動かねえし背中と頭が痛い。左の腕はきっと変な方向を向いている。
ああ、意識が朦朧とする。さようなら現世――
「アホみたいな回想してないで早く起きなさいよ馬鹿。」
背中が蹴られたので新しい痛みが追加された。
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