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『深夜君は魔法使いなのよね。昨日はすごかったわよ?』
それを聞いて、俺は頭を掻いた。
「…俺、このままで大丈夫っすかね…」
レイさんは不思議そうだったが、俺の話を最後まで聞いてくれるのか、黙ったままだった。
「静寂に守ってもらって…嬢坂も守れなくて…ファナティックとか言われても、俺は弱い。」
最強だと、すべての魔法が使えると言っても、俺は何も知らないのだ。
「俺は強くなりたい。」
レイさんは、顎に手を当てて考えているようだったが、すぐに俺に目を向けた。
『強くなりたいって思うことが大事よ? それに、魔法だったら私が教えてあげる。』
レイさんは、口元に笑いを浮かべたまま言った。
『私だって、魔法のことは多少なら知っているわ。』
思いがけない言葉に、かなり面食らった。
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