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「織地深夜。」
その声には、頭を上げた。疲れた時に見たくないような爽やかな容姿の静寂が立っていた。
「………んだよ…」
レイさんのことは、静寂に言わなくてもいいだろう。
「大丈夫ですか? 昨日の疲れですか?」
そういえば、マクベスと戦ったのは昨日なんだ。
なんだか、ひどく遠い時のことのように思える。
「……本当に大丈夫?」
魔法。思念体。悪魔。スラブ。
「…大丈夫だ。」
気分を無理やり持ち上げて、頭を上げた。
「テストが怖いだけだよ。虎鉄! お前テスト何点だった?」
遠くにいた虎鉄に近づいた。静寂から逃げたかったことは事実だ。
あまりにも非現実なことが、周りに溢れて溺れそうだった。
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