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一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
魔法? 実生活で何の役にもたたないあいつのことを?
「さ、さあな? 高校生にもなって魔法なんて信じてる奴いんのか?」
頬から首筋にかけて、冷たい汗が伝っていた。怯むな俺。
「ですよね。いや、そういう特番を見ましてね。」
いったい、後ろに立つこの男は何を考えているのだろう。
“―――”
それは言葉ではなかった。
無理やり言葉で表すのなら、きっと、『殺意』と表記するのが一番近いと思う。
「っ!!」
反射でしゃがんだ瞬間、首の高さに冷たい何かが走った。
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