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「無駄ですよ」
黙れ鎌野郎。と脳内で罵倒してから、体育館の扉を蹴破った。
そこには誰もいなかった。
「……え…?」
脳が停止した。そういえば、部活の音も話し声も何も聞こえなかった。
「嫌だなあ。簡単な閉鎖魔法ですよ。」
振り返る暇もなく、右肩が熱くなった。前に無様に倒れると、静寂の影がかかった。
「ああ、もしかして無知ですか? ただ傷が治せるだけ…すいませんね。何もわからないでしょうけど。」
静寂が右手を上げた。それは体育館の電灯を受けて輝いていた。
「死んでください。」
鎌は振り下ろされた。
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