3人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
飯はハンバーグだった。
鶏肉推奨派の俺だが、あるものは何でもおいしくいただいた。
自分の部屋でベッドに転がりながら、俺はゲームをやっていた。ドラゴンの討伐に大忙しだった。
「ちょっとしんちゃーん。」
扉の向こうから母の声が聞こえた。高校生男子を『しんちゃん』と呼ぶのはいいかげんやめてほしい。
「んだよー?」
「嬢坂さん宅の娘さん知らない?」
嬢坂さん宅の娘さんは、あのチビで髪を二つに結んだ嬢坂だ。あいつは他人が自分の名前を呼ぶのを極端に嫌う。
「さあなー。幼なじみがあそび先まで知ってるわけねえだろー」
「だわねー。嬢坂ちゃんもあんたみたいなちんちくりんなんて相手にしないわよねー」
待てそれどういう意味だ母親。
.
最初のコメントを投稿しよう!