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――時間は少し戻り
夕日が赤々と燃やす教室の中、嬢坂は1人で立っていた。
今日は友達と遊びに行く予定だったが、忘れ物をしたので、友達と別れて取りにきたのだ。
しかし、何を忘れたのかわからないし、そもそも友達について来てもらえばよかった。
「何だったかなー…大切なものだと思うんだけど…」
モヤモヤとしながら、何度目か机の中に手を入れた。
プリントがぐちゃぐちゃになって奥のほうで丸くなっていた。
ああそろそろ持って帰らなくちゃいけないな。と考えて、
教室の扉の前に誰か立っていることに気付いた。
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