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嬢坂と別れてから、ちょうど空いた席に座っていた。4人分も席が取れた。
ご察しの通りかは知らないが、俺が席を取るのが上手い理由は“聞く”からだ。
なんか俺の魔法は聞いてばっかりとか思うかもしれないが、日常生活で一番使いやすいのはこれだ。
やろうと思えば空でも飛べる。見つかったら射殺は必須だ。俺とてまだ死にたくない。
「あ、いたいた。しーんやー。」
顔を上げれば、準と虎鉄が立っていた。
そういや、俺の名前を言ってなかったな。織地深夜。何が面白くて真夜中なんて名前を背負わねばならんのだ。
「ほら、鶏皮定食。」
俺の前に置かれたのは、明らかに余ったと思われる鶏皮を揚げたものが山積みになった皿と白いご飯だった。
俺的には最高に旨いんだが、誰も賛成しないのはなぜだろうか。
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