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彼女の目の前で俺はアイツを殺した。
でも彼女は泣き叫ぶ。
あれ、何かがおかしい。
彼女はアイツに寄り添い、泣きながら俺を睨む。
その瞳には、はっきりと浮かぶ憎悪の色。
なんで?…俺は君を救ったのに。
なんでアイツなんかを大事にするんだ。
やめろよ。俺をほめてくれよ。
俺に微笑んでくれよ。
アイツ…アイツって誰だっけ?
そうか…アイツって…俺か。
俺の意識はそこで途切れる。
そりゃそうだ。過去の自分を殺したら、今の俺が存在できるわけがない。
どこで間違ったんだろう。
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