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凛とした風が吹いた。強い風だった。目の前の彼女の髪は風にゆられて左に目一杯広がる。髪と髪の隙間から太陽が差し込み、光輝いていた。甲板の先の方に立っている彼女は、ずっと船の進む方向を見据えている。
僕は一瞬でその光景に見とれてしまった。
「久しぶり」
僕を見ると彼女は嬉しそうな、
でも、なにかを覚悟したような顔でそう言った。
僕と舞はそうやって再会した。
その再会は、遠い昔に交わした『約束』を守るときが来た瞬間でもあった。
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