詩集 ～戦争～

命

私は戦争で今外国のある土地で、敵軍と戦っている。敵軍との戦いは、かれこれ何十日もたっている。
何とか敵軍を撤退させる事に成功した。
それからは、自軍がこの土地を占領し、私は見回りに出掛けていた。そんな時、私は傷付いた敵兵を見つけた。彼は肩に傷を負っていて、肩からは血が流れている。
上官からは、敵兵を見つけたら、殺害するように言われていた。だが、私は彼を殺害出来なかった。その時銃声がして、振り返ってみると、そこには仲間の兵が居た。
私は彼を見た。彼は息絶えていた・・・。私はその仲間に、何故殺した・・・？、と問いかけた。彼は、敵兵を見つけたら、殺害するように言われたから、殺害しただけだ。と言った。
私は彼の胸ぐらを掴んだ。彼は抵抗しなかった。私は彼の胸ぐらから手を離した。彼は何事も無かったかのように、歩いていった。
私は彼の死体の前で泣いた。いくら敵でも、助け合うのが人間だ・・・。なのに、私は彼が死ぬのを阻止できなかった・・・。そんな自分が悔しくなった・・・。