騒がしい序章

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季節は春… 桜が舞うついでに砂埃まで舞うそんな季節… 高校2年生になった俺は、クリーニングしたての制服を来て、学校に向かうべく、通学路を歩いて… 「遅刻だぁぁぁぁああ!!」 …否、アラレちゃんもビックリするくらいのスピードで全力疾走していた。 まぁ遅刻しそうな理由はただの寝坊だ。 高校進学と同時に実家を出て一人暮らしを始めた、俺こと水無月アキラ(ミナヅキ アキラ)は、一人暮らしの為起こしてくれる家族も居ない。 その結果、今日のような遅刻も珍しくはない。 「だからってなんで今日に限って遅刻なんだぁぁあ!?」 言い忘れたが、今日から新学期だ。 さすがに、新学期早々、遅刻をするのはシャレにならん。 「くっ…こうなったら近道を使うしか――」 そう言って曲がり角を右に右折しようとした瞬間、 『工事中、別の道をご利用ください』 …ヘカトンケイルの門番(正式名称工事中の看板)が、俺の前に立ちふさがった… 「…終わった……」 ――――――――――――――― 結局、俺が通う三島学園に着いたのは、新入生の入学式が終わり、朝のHR(ベタだけどハンターランクじゃないから)が終わった頃だった… 「うーっす」 扉を開けると、当然他の生徒は居る訳で、遅刻をした俺は若干白い目で見られることになる… そんな中、二人の男が俺に話しかけてきた。
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