イワシ缶の意地

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  その後は三両のM13中戦車は白兵戦の真っ只中の砲兵陣地に突っ込ませる。 「どけ!どけぇ!」 少尉がハッチから身を乗り出し、叫ぶ。 全速で突っ込んでくる戦車隊で英軍兵達は浮足立つ。 「装填手、榴弾を装填。 砲手、奥の砂丘に撃ち込め!」 「「了解!」」 少尉の考えを理解したか、装填手と砲手が返事を返す。 (これは賭けだな…) 上手くいけばこの戦闘を一発で終らせるかもしれない… しかし、上手くいくだろうか… 「ええい、考えるのも面倒だ! 距離150、 目標、砂丘!」 「照準よし、いつでも!」 砲手の申告後、すぐに少尉は叫ぶ。 「撃てぇー!」
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