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《シュナイダーから小隊全車へ、弾種を高速徹甲弾に変更。マチルダの装甲は強固だ。距離200まで接近しないと貫通しないぞ!》
了解
シュナイダー少尉はハッチから再び様子を見る。燃え盛る戦車が6両。そして砂塵の向こう、影が3つマチルダ・マークIIだろうか?
《シュナイダーより小隊全車へ、正面に敵影。突撃する。俺に付いて来い!》
そして、第2小隊は突撃、一気に距離を詰める。
《隊長、敵戦車部隊は歩兵も連れています!》
《なんだと…厄介だな。カール車は、20ミリで歩兵をなぎはらえ。他のやつは歩兵の牽制後。マチルダを潰せ!》
すでにお互いの距離は500を切っている。カール車は20ミリ弾を歩兵にばらまき、他の車両は車載機銃を撃ちまくる。有効射程まで300。
マチルダが発砲。されど戦車には当たらず、虚しく土煙を上げるだけだ。
《まだ撃つな、高速徹甲弾でも弾かれるぞ。》
シュナイダー少尉が叫び、注意する。その時、車体を激しく叩く衝撃に襲われる。
「な、なんだ…歩兵か?やばい、対戦車ライフルを持ってる!うわっ!」
ペリスコープの一つが砕けた。対戦車ライフルの銃弾が命中したのだろう。キラキラとガラス片がこぼれる。
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