エース・オブ・エース

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  《ブラウン中隊長、 これで2機撃墜です!》 《よし、マーク。 次はお前だ、前へ出ろ。》 《はっ、了解です!》 ここで2機のハリケーン戦闘機は前後を入れ替わり、再び戦闘区域に突入していった。 この時の独軍戦闘機隊はツいてなかった。 始めに撃墜(おと)された2機のうち、1機が指揮官機であったのだ。 さらに次に撃墜された機体は副官機で、僅かの間に独軍戦闘機隊は指揮系統を寸断されたのだ。 もはや誰が指揮を執るのか、 誰が生き残っているのか 把握している者はいなかった。 皆が目の前の戦闘でいっぱい、いっぱいであった。 初めは10機のメッサーがいたが、既に半数も残っていなかった。 本来ならば半数も撃墜されれば、指揮官が撤退を指示する。 だが、指揮官が撃墜され、さらに次の指揮を執る者までいなくなった。 各自で撤退するまでにさらに何機かのメッサーが撃墜された。 無傷な機体は1機もなかった。
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