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2月に入り、男も女もバレンタインだと、ソワソワし始めていた。
クラスのそこかしこでも、チョコレートの話題があがっている。男子校だからこそ、大事なイベントなのだろう。俺には関係ないけれど。
「そもそも、バレンタインなんて‥いい思い出、無いしなぁ‥‥」
「え~?なに、なに?真明、どうした?」
クラスメイトの遠藤が俺の独り言を聞いたのか、いかにも興味津々って感じで寄ってきた。
「いや、なんでもない」
「なんか言ってたじゃん!話せよ~」
キラキラとした目で見られ、ため息を吐く。
「‥聞きたいの?」
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