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少し疑惑がうまれてしまった。
だから、あることを彼女にきいてみる。
「なぁ、のんちゃん?」
『何?』
「のんちゃんはほんまに俺のこと好き?」
『えっ…そんなん好きに決まってるやん。』
彼女はそう言ってくれた……でもなんとなくぎこちなかった。
「嘘…つかんでもええよ。ほんまはまだ前の彼氏のこと忘れきれてないんやろ?」
『それは…。』
「いいよ。のんちゃんがほんまに俺だけを見てくれるまで待つから。それまで…会わんとこか。」
『かーくん…ごめんな。』
「毎月、記念日にはあの場所で待ってるから。のんちゃんが俺と向き合おうって思えるようになったら来てな。」
『かーくん…記念日じゃなくても会いたいって思ったら、かーくんに手紙書いてもいい?』
「うん。いいよ。ほんじゃ俺、帰るな。またな、のんちゃん。」
彼女の家を出るとき涙がいっぱいで溢れそうになった。
でも僕自身が決めたことやから我慢した。
彼女と僕の心に赤い糸を結んで彼女にこの気持ちが伝わるように、心の中でずっと祈っていた。
彼女がちゃんと僕と向き合ってくれますように…と。
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