【黎明期】

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ト「バイオ…」 ハ「待ちなさい  ここからはリンにも  話さなきゃいけない  からね」 ハルがトールの質問を 遮った時だった マ「ハル---っ!!」 階下から突然 マリィの恐怖に差し迫った 叫び声が… ト「ダッド!!」 ハ「しまった! リンか!?」 二人は顔を見合わせると 先を争い転がるように 階段を駆け下りた リビングに駆け込んで来た 2人の目に映ったのは ごく普通に 客と向かい合うマリィと その側に立つリンの 後ろ姿だった ただ… 驚き振り返ったのは “人間達”だけで リンは微動だにしなかった マ「ハル! リンが変なの!  さっきまで普通に…」 ハ「待てマリィ!  とりあえずリンを2階へ」 ト「ダッド! 僕が…」 ハ「いや トールは此処に  ケン すまないが少しだけ  待ってもらえるか?」 ケ「あ、ああ…」 レ「ね、ねえ…  もう私達  今日は帰りましょ?」 客達は 何故かは解らないが この厄介そうな事態を 引き起こしたのが 自分達だという事に 気付いていた ハ「悪いけど  そうしてくれるかい?」 ケ「いや 構わないよ」 レ「ええ 明日か明後日に  また改めて来る事に  させて貰うわ」 マ「ごめんなさい」 客達は肝心な今日の 訪問の目的である筈の トールに声をかける事すら 忘れて逃げ帰って行った リ「モゥ、オ帰リデスカ?  オ気ヲツケテ」(微笑
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