【ロボット三原則】

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ハ「カウンセリングか…」 じつはハル自身も 何処から手を着ければ 良いのかを 解らないでいた ハ(まず“会話”自体  可能なのか?) マ(損傷は、どの程度?) ハル達は必死で 思考を廻らせている 乏しい知識と拙い経験を 総動員して… ト「リン…(;_;)」 リ「なぁに?(微笑」 ト「リンっ!  よかった僕…(p_<。)」 ハ「待て! トール!!」 マ「違うわ! 見て!?   リンのあの表情っ!!」 二人の言葉の意味が解らず 覗き込んだトールがそこに 視たものは… 完璧な《微笑》だった いつもの照れたような 笑顔ではなく この処よく見せるような 微苦笑でもない 仮面のような《微笑》 サンプルの表情だった ト「嫌だぁあぁぁっ!!」 マ「リン、リンっ…!」 ハ「落ち着け!  落ち着くんだ2人共!」 半狂乱になってリンに 縋り着こうとするトール 床に両膝をつき 祈るような姿勢で 必死で呼び掛けるマリィ ハルが静かに扉を指差し 冷酷なほどの声で宣告する ハ「邪魔をするなら  出て行ってくれないか」 ト「ごめん…(;_;)」 マ「ごめんなさいハル  もう大丈夫だから」 ハ「頼むよ本当に…  2人とも…」 そして再び 薄氷を踏む思いで リンに向き直り 手探りで話掛ける ハ「リン…?(微笑  僕が解るかい?」 リ「イエス マスター(微笑」 ハ「ち、違うだろ?  パパ…  いや“ダディ”だろ?」 リ「ダ…?」 ハ「うん そう  ダディだよ(微笑」
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