15人が本棚に入れています
本棚に追加
ハ「カウンセリングか…」
じつはハル自身も
何処から手を着ければ
良いのかを
解らないでいた
ハ(まず“会話”自体
可能なのか?)
マ(損傷は、どの程度?)
ハル達は必死で
思考を廻らせている
乏しい知識と拙い経験を
総動員して…
ト「リン…(;_;)」
リ「なぁに?(微笑」
ト「リンっ!
よかった僕…(p_<。)」
ハ「待て! トール!!」
マ「違うわ! 見て!?
リンのあの表情っ!!」
二人の言葉の意味が解らず
覗き込んだトールがそこに
視たものは…
完璧な《微笑》だった
いつもの照れたような
笑顔ではなく
この処よく見せるような
微苦笑でもない
仮面のような《微笑》
サンプルの表情だった
ト「嫌だぁあぁぁっ!!」
マ「リン、リンっ…!」
ハ「落ち着け!
落ち着くんだ2人共!」
半狂乱になってリンに
縋り着こうとするトール
床に両膝をつき
祈るような姿勢で
必死で呼び掛けるマリィ
ハルが静かに扉を指差し
冷酷なほどの声で宣告する
ハ「邪魔をするなら
出て行ってくれないか」
ト「ごめん…(;_;)」
マ「ごめんなさいハル
もう大丈夫だから」
ハ「頼むよ本当に…
2人とも…」
そして再び
薄氷を踏む思いで
リンに向き直り
手探りで話掛ける
ハ「リン…?(微笑
僕が解るかい?」
リ「イエス マスター(微笑」
ハ「ち、違うだろ?
パパ…
いや“ダディ”だろ?」
リ「ダ…?」
ハ「うん そう
ダディだよ(微笑」
最初のコメントを投稿しよう!