【不安定なリン】

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ハ「僕等はリンのように  丈夫じゃないのさ  たとえば君等は  頭部さえ無事なら  何度でも再生出来る  でも僕等だと  指先を失っただけでも  生命停止する危険性が  あるんだ」 リ「そぅなんだ?」 ハ「うん だからね  危険度が高いほど  痛みも強くなる  その痛みに対して  自己防御を促す為に  恐怖を感じる訳さ」 リ「その痛み…  感じるのって  苦しいんだよね?  それを避けるために  恐怖が在るの?」 ハ「うん そう  生命を停止させられる  能力を持つもの全てに  感じるんだ  未知のものにもね」 リ「未知のもの…  知らないものだと  能力を測れないから?」 ハ「そういう事(苦笑」 リ「……も?」 ハ「ん? 聞こえないよ?」 リ「トールやマミー  それに…… ダディも?」 ハ「うん 怖いね」 リ「私が危険だから?」 ハ「それは違う(笑  怖いのは  初対面の機械だよ  リンの事は解ってるから  怖くなんかないさ」 リ「ダディ…」 ハ「ん?(微笑」 リ「私は…」 ハ「リン  人間全てが君を  否定してる訳じゃない  外の世界に触れて  もっとたくさん経験を  積んで欲しい  僕等は君が大好きだ」 リ「私はどうなるの?  もう此処には居られない  んだよね?」 ハ「そうだなあ…  一度 ラボに戻るかい?」
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