彼の地の王国

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  「なにが…一体何が起きてるんだ!!」 「アイゼン!」  厳しい声がアイゼンを一喝した。 「ジーク…」 「イファ王子の元に参ずるのが先だ!!」  茫然と、窓から都の有様を見ていたアイゼンを掴み、ジークもまた目の端に外の惨状を捉えた。  赤く染まった眼下の街に、ジークは険しい顔をさらにしかめる。  手を施すことも不可能なほど、その火の勢いは凄まじく、その破壊は突然であった。 (なんて、理不尽な…)  アイゼンはジークの後に続きながら、一人ほぞを噛んだ。  一方的な殺戮。  残虐で、悪意に満ちた攻撃。 (これが、ドルーアの…邪神ゼイルシアのやり方か!)  
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