その2

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実は… 昨日病院で迎えに徹弥を呼ばなかったのには訳があった。 私はすでに推薦で付属の大学への入学を決めていたが、徹弥は都内の大学を目指して受験するということだった。 徹弥はそれ程頭が悪くない。 だから推薦である程度の所には進学できたはずだし私もそうする物だろうと思っていた。 …けれど彼はこれ以上親の世話になるのを避けたかったようだ。 特待生学費完全免除 の大学を目指して寮に入るとも言った。 それって私たち終わりじゃないの…? 私は聞いたが彼は何とも答えなかった。
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