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道化の仮面
道化を装い
周りを見渡し安堵を得
優越感に浸る
自分より下の人間の多さに
明確な基準などなく
只,下 という感覚
己は違うという感覚
道化の仮面を剥げばきっと
きっとこんなものではない
自分に言い聞かせ
或いは誤魔化し
きっと
という曖昧な言葉に縋る
外の目は仮面で遮り
素顔は自分でも見ない
否,見れないだろう
無理に卑下して得た優越感は
程なく凄まじい嫌悪となる
それでも
それでもまだ
道化の仮面を脱ぎ去れない
次第に
次第に仮面だったものが
仮面でなくなる
己の顔が
見えなくなる
見れなくなる
なくなる
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