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葬送
時が流れ
消えて行くのが判る
何かが
漠然とした何かが
例えばあの頃の怒りや
例えばあの頃の焦燥や
例えばあの頃の哀しみや
例えばあの頃の寂寥や
例えばあの頃の倦怠や
例えばあの頃の劣等感や
例えばあの頃の喪失感
手にして持て余して
手放したくて手放せなくて
恥かしくて誇らしくて
憎くて愛おしかった感情
砂地に染む水の様に
霧散する煙の様に
闇を蹴散らす昇日の様に
すっ
と音にならない音を残し
跡形も無く消えてしまった
あの頃できた事
あの頃できなかった事
僕は
何一つ
変わったつもりなど無いのに
あの頃の僕は跡形も無い
惜しくは無いが
失くしたものは
何時も何処か何故か悲しい
ただ一つ
あの頃の僕が知らなかった
ひりひりと
喉に焼き付く煙を以って
過ぎた日々への葬送としよう
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