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熟睡している女子の顔を見つめる。
庄司 呼音。
1、2年の時はクラスが違っていた為、話す機会はなかった。
ショートカットの綺麗な黒髪、クリッとした大きな瞳、小さな背…。
移動教室や休み時間など、呼音は見る度に可愛いかった。
「能面」なんてあだ名、こんなに可愛い顔をしているのに…。と思っていた。
『呼音…。可愛い。』
壱はそう呟きながら呼音の髪を撫でた。
コト「………んんっ…。」
……起きるかな?
壱は構わず髪を撫で続ける。
すると、「うぁっ!?」と叫んで呼音は起きた。
ブツブツ悪態をついているので、壱は可笑しくて笑った。
『アハハッ。おはよう。』
そう声を掛けると、呼音は戸惑っていた。
皆はもう帰ったと言うと、悪態をつきながらお前誰?と聞いてきた。
やっぱり可愛い。
『あぁ…。俺は天宮 壱。呼音っていうんだよね?…可愛いね。』
そう言った瞬間、呼音は顔を真っ赤にしながら悪態をついた。
コト「…はぁ!?お前アホか?早くどっか行けよ。」
『それは無理なお願いだなぁ。呼音、可愛い。』
更に真っ赤になりながら可愛いって言うな、呼び捨てにするな、と叫んでいる。
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