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イチ「おはよう。呼音。」
壱は、呼音が教室に入ってきた瞬間挨拶をした。
『う゛…。おはよう…。』
クラスの女子がザワッとする。
イチ「呼音。」
呼音は挨拶をされた時、これでもか!と思う程の嫌~な顔したのに、何で話しかけてくんだよ…。と考えながら返事をした。
この学校の女子は、壱を王子様扱いしている。
イチ「今日も可愛い。」
そう言って頭を撫でてくる壱。
『おまっ…!何すんだよ!』
壱の手を叩いて振り払い、睨みつける。
クラスの女子は、呼音に対してブツブツ言いながら様子を見ていた。
イチ「……。呼音、嫌だった?」
壱は少し悲しそうな顔をする。
ズキッ。
流石に手を叩くのは自分が悪いと思い、申し訳なくなった。
『……わ、悪い事したな。でも、お前がクラスメイトの前で……』
壱は、説明途中の呼音の耳元で囁いた。
イチ「…お前じゃなくて、壱…だよ?」
『…………!?』
わずか数センチしか離れていない、壱の綺麗な顔を見て、思わず顔が赤くなる。
離れようと歩きだすが、壱に腕をつかまれ、壱って呼ぶまで離さないと言われた。
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