役割分担。

4/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
いきなりの壱の言葉に、呼音は思わず叫んだ。 『壱っ…、てかアタシにはぜってぇ無理だからっ!』 初めて聴く呼音の叫び声に、クラスメイトはビックリしていた。 トヤマ「先生はいいと思うぞ~?」 他人事だと思って! 呼音は更に叫んだ。 『いやっ、アタシには無理なんです!他の子の方がいい!』 肩で息をしながら俯く呼音の隣で、小さな声が聞こえた。 カザネ「……やってもねぇのに無理って言う奴、マジ根性無し。」 ……ブチッ 呼音は、風音に言われた事にキレてしまった。 『……やる。アタシ、生徒会に立候補する。』 そう聴くと、外山は生徒会の立候補を締め切り、委員会決めに移った。 呼音は席に座ると、風音にだけ聞こえるように言った。 『……アタシは根性無しって言われるのが大嫌いなんだよ。これでいいだろ?アタシが生徒会役員になる所、お前に見せてやるよ。』 風音は少し驚いた様子だった。 生徒会役員選出まで、時間が無い。 こんな自分がどうすれば選ばれるか? 風音に向けられていた視線を机に移し、呼音は考え始めた。 壱は優しく微笑み、風音は面白そうに笑っていた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!