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今日は朝のホームルームが終わった後、五島先生に呼び出された。
「先生何か用ですか?」
「うん、それがね大事な頼みごとがあるんだけど・・・」
頼みごと?なんだろ?
「神谷くんってさ、1人暮らしだったよね?」
へ?
「まぁそうですけど・・・」
そう、俺はこの高校に入るときに自宅からは遠過ぎるので近くの部屋を借りた。
実は俺の親は地元では有名な地主で、俺は今までお金に困ったことは無かった。ここでの家賃や生活費も親が仕送りしてくれているのだ。
「で、それがどうかしましたか?」
・・・・・。
少し沈黙が流れた後
「お願い!しばらく泊めて?」
予想外のお願いに若干戸惑う俺。
「マジで!?」
「いやぁ今までのアパート追い出されちゃったからさぁ」
先生は苦笑いしながら頭をペコリと下げる。
「いやいやいや、無理ですよ!!」
焦る俺。
「大丈夫!!こんな綺麗なお姉さんと一緒に過ごせるんだよ」
この人は何を考えてるんだろう?
「そこが問題なんだよっ!!」
「と、とにかく他を当たって下さい!失礼します」
指を咥え、まるで道端に捨てられた小動物のような先生を尻目に教室に戻った。
あのとき振り返ったら承諾してしまいそうで恐かった(汗
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