二人きり

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『支店長……話したい事があるので、仕事終わったら時間ありますか…?』 言った!! 『わかった。飯でも食べながらにするか?』 えぇ~!!まさかの返答に焦った…。 『えっと…はっ…はい。』 『場所と時間は後で連絡する。早めに仕事、切り上げろよ…』 そう言って、居なくなった。 ウソ……そんな簡単に返事が来るなんて…… ……しかも嫌な顔してなかったよね!? 私は顔が熱くなって、女の顔になっていることがわかった。 その嬉しさは初恋の相手に声をかけてもらえた時の感覚?かなぁ…。 どろどろした大人の生き方をしてきた私には、物凄く新鮮で懐かしさを覚えた。 隣に居た同僚に 『なんか顔、にやけてる~怖い~』 なんて茶化されながらも平常心に…と頑張っていた。 『あ~緊張する~。二人なんだよなぁ…自分で言って失敗したか…。』 支店長の思いがけない返事に調子が狂ってしまった。 きちんと聞けるかなぁ……?おさまらない胸の高鳴りが帰りまで続いたのは言うまでもない…。
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