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「それよりどうしたの?」
「ん?
あぁ、このスーツ、晶に似合いそうだなーって」
「スーツなんて着る機会ないよ?
作業服かジャージだもの」
「ちぇ、カッコいいと思ったのにー」
「良いから行こうよ。
普通に服見たい」
それからは俺の買い物ターイム。
好きなブランドを漁りまわし、TKの和柄シャツとヘンリーネックロンTを購入。
あとは安ーいお店で部屋着のタンクトップを買って終了。
美咲さんは紙袋を5つも買ったみたいだけど…帰り単車ですよ?
どうするんだろ…。
単車の停めてある駅前まで荷物を持たされながら歩く。
正直…美咲さんの事を今でも好きかは分からない。
でも、こうゆう気持ちが自分の中にあるのは…
悪い事じゃないと思う。
名前を呼ぶと胸が少し苦しくなって、サラッと流れる髪を見ると触れたくなる。
これが恋ってヤツだったら…
すごい綺麗な気持ちになる。
21歳にもなってって感じかもしれないけど…
俺は女の人を知らない。
もちろん体…という意味でだ。
厳密に言えば付き合った事もない。
告白された事もあるし、ナンパされた事もある。
…でも、心がそれを拒否するんだ。
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