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「大将、好きに料理持ってきてよ」
「晶ちゃん、んな事言っちゃうと高いトコだけ持ってちゃうぞ?」
大将はニカッと笑い、手を上げて応えてくれた。
いつも来てる店だから、いつもこんな感じに注文する。
「瑛二ぃ、今日は酔い潰れてもおぶってやらんからな」
「あら、瑛二君ってお酒弱いの?」
「ちょ、晶、昔の話だろうが。
今日は俺がお前をおぶって帰ってやるよ」
運ばれてきた生ビールを持って、派手にぶつけて乾杯する。
…まぁ案の定こぼれたわけですが。
それからは昔の話で盛り上がった。
瑛二と出会った頃の話や、バスケの話。
美咲さんが聞き手になってくれて、俺と瑛二は気持ちよく話せてた。
二時間が経った。
昔の瑛二なら、そろそろピヨッてくるはずなんだが…未だその気配はなし。
美咲さんも職業的な強さで変わらず。
俺?
だいぶお酒が回ってまいりましたー。
楽しい酒のせいかな、いつもより酔いが強い。
「おいおい晶、本当におぶって帰る羽目になりそうだな」
「バカやろ、余裕だっちゅーの。
大将!おかわり!」
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