激突

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MFF‐141A通称マヴェリック。アメリカ軍の最新鋭戦闘車両であり、初の歩行戦車である。 自分はそのパイロットであり、グルジア駐屯軍第04戦車小隊隊長である。 ロシア軍の侵攻による最前線部隊となってしまった部隊だけどな。けっこう悲しい限りだ。 てか、そもそもグルジア駐屯軍なんて厄介な部隊に配属させられたのが、1番の原因であって……。 「隊長、愚痴らないでください。すでにロシア軍は目前に迫っているのですから」 2番機のルーシー少尉が口を尖らせる。美人なんだし、このキツい性格さえなければなとは思わなくもない。 「なにか言いましたか?」 いえ、なにも。 「隊長は一言多いんですよ。これじゃ痴話喧嘩だ」 3番機のアラン少尉から笑いを堪えているような声が聞こえてきた。何をまったく。 「アラン、下手なこというと30mm機関砲が火を噴くわよ」 ルーシー少尉も言葉の端が震えている。あいにく顔はモニターには写らなかった。 「んなA‐10からもぎ取った銃で撃たれたら、確実に死ぬんですけど。できれば、それを敵に向けてくれたら嬉しいんですがね」
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