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AM 11:45
「そろそろ到着する頃か」
源治は左手首の時計を見ながら呟く。
結局あの2人を説得は出来そうになかった。
後はもう、2人が下手な騒ぎを起こさない事を祈るばかりだ。
「少佐ぁ、来ましたぜ」
ヘリオンは気だるそうに言いながら、セリアスとフィオを連れて空港まで来た。
「ご苦労、間もなく到着予定だから、あまりだらけるなよ」
「ウィッス!」
返事だけは一人前なヘリオンを、源治は胡乱な目で見つめる。
それから約10分後……
AM 11:55
「……来たわね」
セリアスもあまり歓迎していないのか、表情が少し険しい。
「フィオ……貴女は新隊長の半径5m以内に近寄ってはダメよ?」
……と、念を押している辺りまるで信用していないのが判る。
「おい、お前達いい加減にs「少佐ぁっ!」
ヘリオンが怒鳴り付けようとした源治に被せて叫ぶ。
「一体何だっ!?」
「様子が変ですぜ!」
「む!」
ヘリオンの指摘に源治は飛行機の方に目を向ける。
なんと言うか、フラフラとしており、飛んでいる輸送機は今にも墜ちそうだ。
などと言ってたらドカンッ! と、見るも無惨に爆散してしまった。
「「「墜ちたぁぁあっ!?」」」
源治もヘリオンもセリアスも、声をハモらせながら叫んだ。
「しまった、敵の攻撃を受けてたのか! 全員スクランブルだっ!!」
「「イエッサー!」」
源治の命令に、敬礼をして3人は従う。
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