朱き騎士の帰還

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ヘリオンとセリアスとフィオの三人は、66甲式戦闘機ファルコンに乗って出撃し、源治は【機甲士(アームド・トルーパー)】ハーケン(刃剣)に搭乗し、発進した。 また、横浜基地内の他戦力も随時発進していく。 基本構成は66甲式戦闘機ファルコンの編隊で、部隊長クラスが量産型機甲士・ハーケンに乗っている。 源治が搭乗するハーケンもまた、量産型の一機だ。 「あーあ、やっぱ機甲士に乗りてぇよな……」 「文句言わないでよ、仕方ないでしょう? 機甲士の数自体がまだまだ少ないんだもの」 地上を眺めながらぼやくヘリオンを、セリアスが呆れながら嗜める。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 機甲士(アームドトルーパー)とは、各社でシェア争いをしている人型機動兵器の一種であり、月乃杜総社のアドバンスド・ガーディアン以外で最も高い完成度を持つ機種で、最近連邦で制式に採用が決まった『東條サイエンスカンパニー』製の機体だ。 50年の長きに渡り製作されていたが、中々巧くいかずに多大な犠牲を払って漸く完成させた。 そう、最終的には東條家の次女であり、未だ小学生だった【東條歩香】を月乃杜に差し出して、月乃杜からの技術提携で完成させたという経緯があった。 大事な妹を犠牲にする事になり、姉の【東條莉香】はご立腹だったが。 機甲士の2号機【ヴァンガード】も完成しつつある。 しかし、現状で配備されているハーケンは数が少なくて、横浜基地内では20機程度しかない。 .
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