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ヘリオンの魂(ココロ)からの叫ぶが、フィオの居た空に谺する。
「そんな、フィオ……フィオが?」
セリアスが涙を流して、悔しそうに呻く。
「なんて事だ、隊長を退く直前に大切か部下を失う事になるとは……」
源治もまたショックを隠せない。
だが感情無き機械の塊のワーカー共は、この機を逃さずヘリオン機、セリアス機に追撃を掛けて来る。
「ド畜生共めがぁぁっ!」
ミサイルを放ち、フィオのファルコンを墜としたフライワーカーを撃ち墜としていくが、段々と追い付かなくなっていく。
ヘリオンは叫びながら、怒り任せの攻撃を続けた。
そんな中、セリアスから通信が入って来る。
「ねぇ、ヘル……」
「んっだよ? 今こっちゃ忙しいんだぜ! フィオの仇を「訊いて!」
怒鳴り付けてくるヘリオンを、無理矢理に黙らせる。
「ゴメンねヘル、アタシは先に逝くわ……」
「なっ!」
冷静になって見ると、セリアス機がフライワーカーに集られ、蹂躙されつつあった。
「てめ、ふざけんなよ! フィオの仇も討たない内に!」
怒鳴るヘリオン。
セリアスの瞳には、何時に無い悲哀が見て取れる。
ファルコンは既にワーカー共に蹂躙し尽くされつつあった。
「やぁめぇろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
力のあらん限り叫び、自身の機体をセリアスの方へと向けるヘリオン。
そこへ……
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