悪友、嘉本千代

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「行く!」 私も鞄に教科書諸々を詰めていると、来島が立ち上がった。 「俺も行く。」 肩にかけるタイプの鞄を持って、来島は私達に着いてきた。 「何? 副会長様がそんなに気になる?」 聞いてみると、何故か驚いた顔をされた。 「好きな人が気になる人なら、見たくなるでしょ。」 平然と言われて、柄にもなく頬が熱くなった。 「…ああそうですか。」 だから、簡単に答えて早足に体育館に向かった。 「いやー、春だねえ。」 笑いながら言ったチシの腹にエルボーを入れた。
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