悪友、嘉本千代

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「うん、今のところ、俺に潮那の行動とかを縛る権限ないし。 それに、あの人が努力してることは事実だから、否定するのは人として失礼だ。」 いやあんたは人じゃない。 心の中で冷静にツッコミを入れたが、チシは私に小声で話しかけた。 「こいつ、意外と紳士ね。」 「頭おかしくなったの?」 チシと小声でヒソヒソと話していると、来島が私達の後ろに目を向けた。 「何か用?」 女性を一瞬で虜にするような低い声。 ゆっくりと振り返ると、諦先輩がこっちを見ていた。 「俺に何か用事でもある? ないなら集中したいから静かに…」 そこで言葉を切ると、少しの間の後、にっこりと笑った。 .
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