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「なあ、潮那。別に何もなかったよな?」
埃を払う先輩が笑いかけてきたので、とりあえず頷いておいた。
「お前が危ないんだよこのバカ!」
来島は、おそれ多くも、先輩にそんな暴言を吐いた。
「…………え、来島って、諦先輩と知り合い……?」
どうにか聞くと、先輩を睨み付けていた来島が私を見た。いつもの、飄々としている態度ではない。
……もしかして、怒ってる?
「あー…、潮那にはちょっとつらいかもしれないけど、
落合諦は天使だ。」
………………理解してみましょう。
生徒会副会長、テニス部の副キャプテン、特待生の落合諦先輩が、
来島と同じ人外の、天使?
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