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「もう少しオブラートに言わないと、傷ついた俺がストーカーになったらどうすんの。」
「あんた、頭で考えて話してる?」
うん、と来島暁は当然のようにうなずいた。
「じゃあ、俺に足りないものがあるなら言ってよ。補充するから。」
補充って日本語の使い方が違う気がするが、気にせず言った。
「悪魔って前提から無理。」
「うん、俺の存在から全否定だね。」
来島暁は笑っていた。最初からずっと笑顔なので少し不気味でもあった。
「でもさ、俺は確かに思念体だけど生きてるし、悪魔ってことを差し引いて考えるってのは無理かな?」
にへら、と笑う来島暁を見て、しょうがないので教えてあげることにした。
「私のタイプはかっこよくて運動できて優しい人間よ。」
「うわあ夢見がち。」
「…あんたって本当に私が好きなの?」
それはもう、と大きくうなずいた。
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