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奈々(まず、彼女の説明から始めるべきだろう。それは、少し前に時間を戻す)
菜覇途「俺の名前は黄桜菜覇途だ。よろしく頼む、皆の衆」
奈々(なんとも、勇ましい登場をしたのがこの方)
教壇に立ち、仁王立ちをした髪の長い少女はそう言った。
その時、クラス中は静寂に包まれた。
奈々(えぇぇぇぇぇ!! 無駄に気まずいよ! この沈黙!)
菜覇途「教師、私の席はどこだ?」
奈々(後藤先生は呆けた表情を引き締めると、とある席を指差した)
奈々(OH、NO! 私の隣じゃあーりませんかー!)
菜覇途「……うむ、分かった」
颯爽と、教室中の視線を集めながら奈々の隣に座る菜覇途は無駄に男らしい。
奈々「え、え~と……私、朝倉奈々ていうの。よろしく」
菜覇途「ああ、よろしく頼むぞ。奈々」
奈々「う、うん、よろしく……」
奈々(そんなこんなで、私と彼女の学園生活が始まらなければいいと思う)
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