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この女子高に向かうまでの坂道にある
濃いピンク色の桜も。
夏に向かう
全てが始まる温かい桜の時期は嫌いだけど
桜の存在だけが
この高校に来て良かったと思わせる
たったひとつの理由だ
桜が好きだ
好きになったのはいつだろう?
いつの間に
私の心に根付いたのだろう
「卒業かぁ…………」
クラスメイトにも行事にも
名残惜しくも
心のひとかけらも残していかないけど
あの桜とオレンジジュースだけには
心を残していくだろう。
心を残していく
あの桜は
あの桜は
毎年
違う桜なのに
変わるコトのない美しさに
年を取っても綺麗な
女優さんのよう。
きっと変わらない美しさを
これからも
描いていくのだろう
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